残していきたい美しい日本語
☆星月夜
「星月夜」は誤解されやすい言葉です。星と月が出ている夜だと
思っている人が多いようですが、正しくは「月は出ていないのに
満天の星のせいで月夜のように明るく感じられる夜」のこと。
ゴッホの代表作「星月夜」には、大きな丸い光が描かれていますが
あれはすべて星。ゴッホは星の明るさをその大きさで表現したのです。
☆上り月
「いま、月はだんだん膨らんでいる?」「いや、もう満月を過ぎて縮んでいるよ」。
そんな会話をしたことはありませんか。
この「膨らんでいる」時期の月を「上り月」と言います。
「縮んでいる」時期は「下り月」。その間に挟まる満月は「望月」。新月は「新月」です。
☆鼓星
星を呼ぶ大和言葉の名称は地域によって異なりますが、よく知られているのは
オリオン座の中心に並ぶ三つの星とそれを囲む四つの明るい星を楽器の鼓に見立てた「鼓星」。
カシオペア座については、「W」の形を船の碇と見て「碇星」と呼ぶ地域があります。
☆黄金
貴重な金属である金について、その色や輝きを強調したい場面では
「こがね」あるいは「おうごん」という言葉で表現します。
秋の田んぼに輝く稲穂も「おうごん」ではなく「黄金(こがね)の波」です。
「こがね」の語源は、黄色い金属という意味の「きがね」。
これが「くがね」を経て「こがね」になったと言われています。
銀は白い金属なので「しろがね」。銅は赤い金属なので「あかがね」
酸化して黒っぽくなる鉄は「くろがね」と言います。