冬は特に気をつけたい血圧

心臓から押し出された血液によって「血管内にかかる圧力」のこと。
心臓は、収縮と拡張を繰り返すポンプのような働きをすることで
血液を送り出しています。
心臓が収縮したときには、血液が大動脈に送り出され、血管に高い圧力がかかり
これを収縮期血圧(最大血圧)といい、反対に、血液を送り出した後に心臓が
拡張したときに血圧は最も低くなり、これを拡張期血圧(最小血圧)といいます。
なぜ高血圧が悪い?
高血圧になると血管に常に負担がかかるため、血管の内壁が傷ついたり、柔軟性が
なくなって固くなったりして、動脈硬化を起こしやすくなります。
脳卒中や心筋梗塞や狭心症の危険、慢性腎臓病などの重大な病気につながります。
※自覚症状がないまま血管をむしばんでいくことが問題。

年齢と血圧の関係
高齢になるほど高くなる傾向がありますが、30歳代、40歳代の比較的
若い世代でもすでに約半数の人が高血圧の状態で、治療を受けていない
人がほとんど。
高血圧の状態を長期間放置していると、それだけ血管の傷みも進み、いきなり脳卒中や
心筋梗塞を起こしかねません。
年齢に関係なく注意が必要。
冬と血圧の関係
寒い時は、熱が外部へ逃げるのを阻止しようと血管が収縮して細くなるため、血液を
送るには大きな力(血圧)が必要となります。
また、忘年会や新年会などでの食べ過ぎで塩分や脂肪量が多くなることにより
血圧が上がり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。

急激な温度変化で血圧が急変するヒートショックで、脳卒中や心筋梗塞
などを起こす人も多いので、できるだけ寒暖差を少なくする。
トイレや浴室、脱衣所の暖房にも配慮する。
お風呂に入る前に、湯船のふたを開けて浴室を温めておく。
早朝は血圧が上がりやすいので、起きる前から部屋を暖かくしておく。
顔を洗うときは、冷水ではなくお湯で。
運動不足にならないようストレッチや階段の昇降など室内でできる運動を心がける。

◎薄味で温かい食事をとる
できるだけ、塩分控えめの薄味で体を温める食事をとる。
鍋料理なら簡単で野菜をたくさん食べられ栄養バランスも良い。
たっぷりの野菜、きのこ、豆腐にタラ、タイ、カキ、とり肉などを加えれば
うま味成分もたっぷり。
薬味にもみじおろし、あさつき、ゆず、かぼす、すだちなどをたっぷり加えることで
薄味でも美味しく食べられる。